私のアンプ設計マニュアル / 基礎・応用編
4.抵抗値と計算
抵抗値は、
「Ω(オーム)」
で表します。オーディオ回路で使う抵抗値の範囲は、0.1Ω〜10,000,000Ωくらいの範囲です。1,000Ωという書き方はせずに、こういう場合は1kΩと表記しますし、〜10,000,000Ωは10MΩと表記します。

1MΩ=1000kΩ
1kΩ=1000Ω
1Ω=1000mΩ
の関係があります。MΩは「メグオーム」、kΩは「キロオーム」、mΩは「ミリオーム」と読みます。

オーディオ回路では特に発熱が大きくない限り1/4W型や1/2W型の抵抗器を使います。このような小型抵抗器には、廉価なカーボン抵抗器ややや高価だけれども高精度でノイズが少ない金属皮膜抵抗器があります。これらの抵抗器で得られる抵抗値は「1Ω〜1MΩ(10MΩ)」くらいの範囲です。1W〜5Wくらいの中電力型の酸化金属皮膜抵抗器では「0.1Ω〜数百kΩ」くらいの範囲のものが作られています。セメント抵抗器になると2W〜20Wくらいのものが市販されており抵抗値「0.1Ω〜数kΩ」の範囲です。しかし、カーボン抵抗器では需要が少ない1MΩよりも大きな値のもの、酸化金属皮膜抵抗器では100kΩより大きな値のものは店頭に在庫がないこともあります。

抵抗器についてはこちらにも説明があります。


合成抵抗値の計算

2本以上の抵抗が組み合わさった状態での合成抵抗値の計算では、単純に「直列」の場合と「並列」の場合に分解して計算してゆきます。

「直列」の場合(上図左):

これは簡単です。ただ足し算すればいいだけです。

R=R1+R2
1kΩの抵抗を2個直列につないだら2kΩになりますし、1kΩと10kΩとを直列につないだら11kΩになります。

「並列」の場合(上図右):

これはちょっと面倒くさいですが、慣れればどうってことはありません。「掛けた結果」を「足したもの」で割ればいいだけです。

R=(R1×R2)/(R1+R2)
1kΩの抵抗を2個並列につないだら500Ωになりますし、1kΩと10kΩとを並列につないだら909Ωになります。この計算は2個以上の抵抗器を使った場合だけでなく、回路設計上、そこに抵抗器がなくても抵抗器があるかのように計算する場合が多いので上記の式は必ず暗記して、自在に使えるようにしてください。

こういう計算は、電卓を使って何度も、何度も、何度も、何度も、何度も・・・小学校の時の計算の練習と同じですな・・・繰り返し練習することで、知らない間に指と電卓が一体となってくれるようになります。(ほんとうは、電卓よりも計算尺の方がはるかに速いんですけどね。)


例題

では、並列になった3本の抵抗器の抵抗値はどうやって求めたらいいでしょう?

並列になった3本以上の抵抗器の抵抗値を求めるには、まず、そのうちの2本の並列抵抗値を計算し、そこで得た結果と次の1本との並列抵抗値を計算し・・・という作業を繰り返すのがもっとも簡単でわかりやすいです。欲張ってはいけません。


手持ちの部品で希望する抵抗値が得られない時

正確に「34kΩ」の抵抗値が欲しい場合、後述するE24系列には「34」という値は存在しませんので2個以上の抵抗を組み合わせる工夫をします。「33kΩ」と「1kΩ」を直列にして34kΩにしてもいいし、2個の「68kΩ」を並列にしても34kΩにすることができます。

120kΩで5W型が欲しい場合では、このような大きな抵抗値の5W型抵抗器は入手が困難ですから、「62kΩ、3W型」を2個直列にしてほぼ希望の抵抗値を得るようにします。この時、「100kΩ+20kΩ」の組み合わせにしてしまうと、100kΩ側に電力の83%が集中してしまうので3W型では足りませんから注意してください。

複数の抵抗器を組み合わせて使う場合は、1本1本にどれくらいの電圧がかかり、どれくらいの電流が流れて、消費電力がどうなるかを必ずチェックします。


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