管種による歪み率特性の違い


6G-A4とEL34(3結)の特性がきわめてよく似ていることは以前から気がついていましたが、このデータからもそのことがうかがえます。ただし、EL34(3結)はわずかですがやはりEL34独特の香りがします。

5881(6L6)は、Eg1=0Vのカーブが寝ているために、最大出力があまりとれません。また、6L6ファミリーの3結の特性は、世間で言われているほど直線性は良くない・・・というより、かなり悪い・・・ため、音も2次歪み特有のややかすみがかかった感じがして他の球に見劣りがします。この傾向は6L6族全体に共通していえます。

5881(6L6)とほぼ同じ内部抵抗の6AH4GTが3W取り出せているのと対象的です。6AH4GTは歪みこそ多いですが、ヌケの良い中域の充実したサウンドに気をよくしてこの球を使ったプッシュプル・アンプ(全段差動プッシュプル・アンプも第1号機)を作ることになりました。

測定条件:16Ω負荷時、R-ch