6AH4GT 全段差動プッシュプル・アンプ クロストーク特性


差動回路では、電源〜アースループには基本的に信号電流は流れません。これを阻止している定電流回路の効果はDC領域まで有効です。通常のシングルアンプ等が、低い周波数になるほど電源のパスコンを介して信号の洩れを生じてしまうのと対照的です。

そのため、左右チャネル間のセパレーションは測定限界以下という結果となりました。全段差動PPアンプならではの結果です。このことは出てくる音に大きな影響を与えています。

測定結果は、ほとんどアンプの残留雑音を測定しているようなもので、100kHz付近でほんのわずか、飛びつきによるクロストークらしき兆候がみえます。それにしても、10Hz〜100kHzでほぼ80dBというとんでもない値が得られています。

測定条件:8Ω負荷時、0dB=3.16V