知れば知るほど面白いトランスクリプションと冗談音楽
邪道クラシック音楽の世界


邪道クラシック音楽とは・・・

ドイツの某オーケストラのメンバーが何人か集まって、室内楽を楽しんでいました。ベートーヴェンには七重奏曲がありますし、シューベルトも八重奏曲を書いていますから、彼らは、このようなプログラムを中心に、演奏会を開いたり、時には録音もするようになりました。ある日、リヒャルト・シュトラウスの曲の話題になり、彼の曲は大規模なオーケストラでないと曲にならない、いや、なる、という議論が始まりました。そう言うんなら「ティルオイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」という曲を小編成の曲にしてみろ、なんていう話になり、よっっしゃ、やったる、と言ってしまった御仁がおりました。

さて、翌日、彼は8人編成の室内楽に編曲したリヒャルト・シュトラウス「もうひとりのティルオイレンシュピーゲル」と題した楽譜を持ってやってきました。そして、演奏して皆がびっくり。とても素晴らしい出来だったのです。編曲者の名は、ハーゼンエール。その曲を演奏したのは、ベルリン・フィルハーモニーのメンバーで結成されているベルリンフィルハーモニー八重奏団です。この曲は一躍有名になり・・・何故かといいますと、彼らは、演奏会のアンコールでこの曲を好んで演奏したからです・・・日本での公演でもたびたび演奏されました。さて、皆さん。当のリヒャルト・シュトラウスがこの「もうひとりのティルオイレンシュピーゲル」を聞いたら、一体何と言ったでしょうか。ご機嫌を損ねたかもしれませんし、大喜びしたかもしれません。しかし、そんなことはどうでも良いのです。聴衆は大喜びしたんですから。

このような、元の曲を異なる楽器や楽器編成で演奏できるように楽譜を書き換え演奏することを「トランスクリプション」と言います。今でいうところのカバーにあたります。トランスクリプションの大家として有名なのはF.リストとA.シェーンベルクとその弟子ですが、S.ラフマニノフもさまざまな楽曲をピアノ用に編曲しています。J.S.バッハも自己の作品のトランスクリプションを多く行っていますし、L.v.ベートーヴェンも本人や弟子によるトランスクリプションがあります。


ピアノによる「愛の歌」


弦楽六重奏による協奏交響曲


ブラームスのトロンボーン三重奏曲って?


10人でやるブルックナーの交響曲第7番


13人でやるマーラーの交響曲第4番


アンサンブル・プラネタ


ウィーン・フィル・メンバーによるイージーリスニング


モーツァルト 声楽のためのカノンと重唱


フリードリヒ・グルダ ゴロヴィンの森の物語(J.シュトラウス2世へのオマージュ)


ベートーヴェンのエコセーズ・・・ピアノのための舞曲集


サン・マルコ広場のカフェとサロン音楽


ダニー・ケイとニューヨークフィルの夕べ


トビアス・ライザー合奏団


オリジナル編成による「ジークフリート牧歌」


グレン・グールドによるワグナー


2つの木管楽器のためのハルモニームジーク



ハルモニームジークを残した宮廷楽長達


W.A.Mozart:「ドン・ジョヴァンニ」(ハルモニームジーク)


W.A.Mozart:「音楽の冗談」ヘ長調 K.522


J.Brahms:ピアノ四重奏曲第1番ト短調 op.25 (オーケストラ版)

A.Tibizen:「運命の衝撃」

ウィーン・ハイドン・トリオのワルツ


J.Lanner:ワルツ「モーツァルト党」op.196


L.v.Beethoven:ピアノ三重奏による交響曲第2番

L.v.Beethoven:ピアノによる交響曲第5番/第6番


L.v.Beethoven:弦楽セレナーデ op.131/op.135


L.v.Beethoven:弦楽とピアノのための四重奏曲変ホ長調 op.16


A.Berg / A.Schoenberg / A.Webern



フィリッパ・ジョルダーノ
FILIPPA GIORDANO


「もうひとりのティルオイレンシュピーゲル」


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