ギャラリー茶房
古桑庵
自由ヶ丘

居心地の良い店を見分けるこつは、一見して敷居が高そうな店は必ずチェックすることです。敷居が高いということは、わけのわからないお客がはいって来ない、たとえ入ってきたとしても神妙に大人しくはいってくる、客の出入りで店内がざわついていない、ということの裏返しだからです。反対に、見るからに「おいでおいで」をしている店は、テーブルとテーブルの間隔が狭く、客あしらいもぞんざいで、満員御礼顧客回転商売繁盛利益追求がそこここに感じられます。

自由ヶ丘を訪れる人の多くが気づいていながらなかなか足を踏み入れないでいる、古武士の雰囲気をたたえた茶房が古桑庵です。静かな和室に上がり込み、靴を脱いでショッピングで疲れた脚を休めることができる、なかなか貴重な甘味処なのであります。

ここに来ると、かつて代官山にあった祖母の家や庭を思い出します。そういえば、30年くらい前までは、このような静かな家が、渋谷〜目黒〜世田谷界隈にはあたりまえにあったのでした。

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